給湯器を選ぶ前に知っておきたいこと
「給湯器を10年以上使っているので、そろそろ交換を考えたい」
「種類や号数が多く、自宅に合う機種が分からない」
給湯器は頻繁に交換する設備ではないため、種類、号数、設置方式、機能、メーカーなどの違いが分かりにくいものです。
現在の設備や使い方に合わない機種を選ぶと、必要な機能が使えない、お湯の量が足りない、設置場所に収まらないといった問題につながる可能性があります。
このページでは、ガス給湯器を選ぶ前に確認したい7つの基本ポイントを分かりやすく解説します。
交換前に現在の給湯器を確認する
新しい給湯器を選ぶ前に、現在使っている給湯器の情報を確認しておくと、対応機種や見積もりを比較しやすくなります。
- メーカー名と型番
- 都市ガス・LPガスの別
- 給湯専用・追い焚き付き・暖房対応の別
- 16号・20号・24号などの号数
- 壁掛け・据え置き・PS設置などの設置方式
- 床暖房や浴室暖房乾燥機の使用有無
- 本体、配管、排気口、リモコンの写真
型番ラベルが読みにくい場合は、給湯器本体と設置場所を複数の角度から撮影しておきましょう。
給湯器選びで確認したい7つのポイント
POINT 1:必要な機能から給湯器の種類を選ぶ
ガス給湯器は、使用する機能によって主に次の種類に分かれます。
給湯専用タイプ
キッチン、洗面所、シャワーなどへお湯を供給するシンプルなタイプです。浴槽への自動お湯はりや追い焚きには対応しません。
現在も給湯専用機を使用している住宅や、追い焚き機能を必要としない場合に検討されます。
ガスふろ給湯器
キッチンやシャワーへの給湯に加えて、浴槽への自動お湯はりや追い焚きに対応するタイプです。
主に「オート」と「フルオート」があり、自動たし湯や配管洗浄などの機能に違いがあります。
給湯暖房熱源機
給湯と追い焚きに加えて、床暖房や温水式浴室暖房乾燥機などへ温水を供給するタイプです。
現在、床暖房や浴室暖房を使用している場合は、暖房機能を見落とさないようにしましょう。
POINT 2:現在の設置方式に合う機種を選ぶ
給湯器は、住宅の種類や設置場所によって取り付けられる機種が異なります。基本的には、現在の設置方式や排気方式を確認したうえで後継機種を選びます。
| 主な設置方式 | 確認したい内容 |
|---|---|
| 屋外壁掛け | 戸建て住宅の外壁などへ設置する方式。本体寸法、配管位置、周囲のスペースを確認します。 |
| 屋外据え置き | 地面や専用台の上へ設置する方式。浴槽の穴数や配管方式も確認が必要です。 |
| PS設置 | マンションのパイプスペースへ設置する方式。本体寸法、PS枠、扉、排気方向、管理規約などを確認します。 |
| ベランダ設置 | 集合住宅のベランダなどへ設置する方式。避難経路や管理規約、排気条件を確認します。 |
マンションでは、同じ号数や機能でも、排気方式や本体寸法が異なると設置できない場合があります。最終的な適合機種は、施工を担当する事業者へご確認ください。
POINT 3:家族人数と使い方に合う号数を選ぶ
「号数」は、水温より25℃高いお湯を1分間に何リットル作れるかを示す目安です。例えば24号は、所定の条件で1分間に約24リットルのお湯を作る能力を表します。
| 号数 | 使用人数・使い方の目安 |
|---|---|
| 16号 | 一人暮らしや、複数箇所で同時にお湯を使うことが少ない家庭の目安です。 |
| 20号 | 2〜3人程度で、キッチンとシャワーを同時に使うことがある家庭の目安です。 |
| 24号 | 4人以上の家庭や、複数箇所でお湯を同時に使う機会が多い家庭の目安です。 |
必要な号数は、家族人数だけでなく、同時にお湯を使う場所、冬季の水温、現在の配管やガスメーターなどによっても変わります。
号数が大きいだけでガス代が決まるわけではありません。実際のガス使用量は、お湯を使う量、設定温度、使用時間などによって変わります。
POINT 4:オートとフルオートの違いを確認する
ガスふろ給湯器の「オート」と「フルオート」では、お風呂に関する自動機能が異なります。
| 代表的な機能 | オート | フルオート |
|---|---|---|
| 自動お湯はり | 対応 | 対応 |
| 自動保温・追い焚き | 対応 | 対応 |
| 自動たし湯 | 原則なし | 対応 |
| 追い焚き配管の自動洗浄 | 機種による | 対応機種が多い |
オート:設定した湯量と温度まで自動でお湯はりを行い、その後は自動保温や追い焚きを行うタイプです。
フルオート:オートの機能に加えて、浴槽内のお湯が減ったときの自動たし湯や、排水時の配管洗浄などに対応する機種があります。
具体的な機能や動作はメーカー・機種によって異なるため、製品仕様をご確認ください。
POINT 5:省エネ性と設置条件からエコジョーズを検討する
エコジョーズは、従来は排気として放出していた熱を再利用し、効率よくお湯を沸かす高効率ガス給湯器です。
主なメリット
- 従来型より少ないガス使用量でお湯を沸かしやすい
- 使用状況によってはガス料金の削減が期待できる
- 燃焼時のCO2排出量削減につながる
確認したい点
- 従来型より本体価格が高くなる場合がある
- 運転時に発生するドレン排水の経路を確保する必要がある
- 設置場所によっては追加部材や排水工事が必要になる
エコジョーズが適しているかは、給湯使用量、設置場所、排水経路、初期費用などを含めて比較しましょう。
POINT 6:メーカーごとの機能と対応機種を比較する
国内では、リンナイ、ノーリツ、パロマ、パーパスなどがガス給湯器を展開しています。
基本的な給湯・追い焚き機能だけでなく、リモコン、入浴サポート、配管洗浄、無線LAN対応などの付加機能は、メーカーやシリーズによって異なります。
| 比較項目 | 確認したい内容 |
|---|---|
| 対応機種 | 現在の設置方式、号数、排気方式、暖房機能に対応しているか |
| リモコン | 操作方法、表示の見やすさ、無線LANやアプリへの対応 |
| お風呂機能 | 自動たし湯、配管洗浄、入浴サポートなどの必要性 |
| 保証 | メーカーの商品保証、販売事業者の延長商品保証、施工事業者の工事保証について、提供元・期間・対象範囲を確認する |
| 価格・在庫 | 同等機能の機種を複数メーカーで比較できるか |
メーカー名だけで決めるのではなく、現在の設備に適合することと、必要な機能を備えていることを優先しましょう。
POINT 7:価格だけでなく施工体制と保証で事業者を選ぶ
給湯器の交換では、機器本体だけでなく、設置工事の内容や工事後の対応も重要です。
事業者を比較するときは、次の項目を確認しましょう。
- 機器や工事内容に応じて必要な資格・施工体制が整っているか
- 自社施工か提携事業者による施工か
- 実際に工事を担当する会社名や問い合わせ先が分かるか
- 見積もりに本体、リモコン、標準工事、撤去処分、出張費、消費税などが含まれているか
- 追加費用が発生する条件と金額の目安が明記されているか
- メーカーの商品保証、延長商品保証、工事保証の提供元・期間・対象範囲が分かるか
- 工事後の不具合や保証に関する問い合わせ先が明確か
「最短当日」「工事費込み」「10年保証」といった表示だけで判断せず、対応条件、見積もりに含まれる範囲、保証の提供元と対象範囲まで確認することが大切です。
見積もり前に事業者へ伝えたい情報
複数の事業者へ同じ情報を伝えると、対応機種、工事可能日、見積もり総額を比較しやすくなります。
- 現在の給湯器のメーカーと型番
- 本体、設置場所、配管、排気口、リモコンの写真
- 戸建て・マンションなどの住宅種別
- 床暖房・浴室暖房の使用有無
- 現在発生している症状やエラーコード
- 郵便番号と希望する工事時期
マンションの場合は、PS扉内設置、ベランダ設置などの設置場所や、管理規約・工事申請の有無も分かる範囲で伝えましょう。
まとめ:現在の設備と必要な機能を基準に選ぶ
給湯器を選ぶときは、メーカーや価格だけでなく、現在の設置方式、号数、追い焚き・暖房機能、排気方式、保証、施工体制まで確認しましょう。
同じように見える給湯器でも、住宅や設置環境によって交換できる機種は異なります。最終的な機種選定と設置可否は、施工を担当する事業者へご確認ください。
お住まいの地域で対応できる事業者を比較する
地域別の記事では、給湯器交換に対応する事業者の特徴、費用相場、各事業者が案内する保証内容、施工体制、即日対応の条件などを比較しています。